悪徳被害に遭わないための【棟板金】のメンテナンスと修繕方法

棟板金と貫板 ブログ

以下の記事で屋根や棟に関する悪徳業者について注意喚起をさせていただきました。

瓦や棟がズレている!と突然訪問してくる悪徳業者に注意
屋根のてっぺん棟はトラブルが起きやすい場所です。 本記事では、その棟に関して近年増加している悪徳被害について注意喚起をさせていただきます。 棟のトラブルおよび棟とはなにか、については以下の記事で詳しく紹介しています。 ...

悪徳被害に遭わないために大事なことのひとつは、優良業者に定期的にメンテナンスを依頼し、必要に応じて正しく修繕を行うことです。

部材が異なればメンテナンスも修繕もまったく異なります。

本記事では「棟板金(むねばんきん)」のメンテナンスや修繕について記載させていただきます。

「棟瓦(むねがわら)」のメンテナンスや修繕については、以下の記事で詳しく記載しています。

悪徳被害に遭わないための【棟瓦】のメンテナンスと修繕方法
以下の記事で屋根や棟に関する悪徳業者について注意喚起をさせていただきました。 悪徳被害に遭わないために大事なことのひとつは、優良業者に定期的にメンテナンスを依頼し、必要に応じて正しく修繕を行うことです。 部材が異なればメ...

メンテナンス依頼

メンテナンスは実績のある「屋根屋さん」「板金屋さん」「瓦屋さん」に依頼することを推奨します。

これを読んで、板金なのに瓦屋さん?と思った方も多いでしょう。

瓦屋さんは瓦を用いた棟瓦のメンテナンスはもちろん、棟瓦のメンテナンスも行えるのです。

優良な業者を探すには、まずは実績の有無を確認することが大切です。

HPやSNS上で、実例写真付きで実績を紹介している業者も多いのでぜひ活用してください。

また、複数業者に見積を作成してもらい比較するのも有効な検討方法です。

修繕の保険適用

火災保険

メンテナンスの結果、もしも何か問題が見つかった場合は火災保険や地震保険が適用されることもあるため、併せて業者に相談してみてください。

強風や落雹・雪災による被害が発生した場合は、火災保険が適用されることが多いです。

ただし地震による被害は火災保険の適用外となります。

地震被害にも保険適用をお考えの方は、別途地震保険に加入しておく必要があります。

家がどの保険に加入しているか分からない場合は、保証会社に問い合わせて確認しておきましょう。

棟板金の修繕

棟板金と貫板

1900年代までと比べると、金属板に使用される素材がトタンからガルバリウム鋼板に変わったことで棟板金の耐久性は大きく上がりました。

瓦に比べると多少劣るものの、耐用年数は15~25年、メンテナンス目安は7~10年ごとと言われています。

棟板金は扱いやすさ故に工期は短く、費用も比較的安価に済みます。

釘の締め直し

棟の釘の締め直し

棟板金は、屋根のてっぺん部分を貫板(ぬきいた)という板でおさえた上に金属板を被せるという構造のため、金属板を固定している釘が錆びたり浮いてきてしまうことがあります。

この釘の締め直しが棟板金の修繕内容の主です。

浮いきてしまう原因には、太陽熱による熱膨張や釘の腐食が挙げられます。

熱膨張とは、金属が熱で温められることによって膨張する現象です。

日中は太陽熱で膨張した棟板金が、夜は気温の低下とともに収縮します。

膨張する際は釘も一緒に引っ張られ、収縮するときは棟板金だけが収縮するため、これを何年も繰り返すことで徐々に釘が抜けてきてしまうのです。

つまり日当たりの良い家ほど釘が浮くスピードは速くなります。

一般的な家のサイズであれば、釘の締め直しだけなら半日~1日で終わることが多いです。

貫板の交換

貫板の交換

釘だけでなく棟板金の浮きや剥がれが起きた際、原因が貫板の腐食であることがあります。

その場合は貫板の交換が必要となり、棟板金をいったん剥がして劣化した貫板を撤去し新しい貫板を設置します。

前述の釘の浮きを放置してしまった末に、雨水が浮いた釘を伝って貫板に伝わり腐食してしまうということもあるため、こまめにメンテナンスを行い修繕を釘の締め直しで済ませることが大切です。

一般的な家のサイズであれば、1~2日かかることが多いです。

棟板金の交換

棟板金の修繕

棟板金自体が強風で飛ばされてしまったり、損傷や歪みが発生した場合は交換工事が必要となります。

こちらも貫板同様、釘の浮きを放置すると起きる可能性が高くなるトラブルです。

また、棟板金が飛散すると貫板に雨水が直接当たるため雨漏りのリスクが高まります。

発覚してから工事まで日にちが空く場合は、ブルーシートなどで応急処置をしてもらいましょう。

一般的な家のサイズであれば、2~4日かかることが多いです。

まとめ

屋根の上は、劣化状態をご自身で確認しづらい部分です。

築10年以上経過し気づかないうちに劣化していた、というケースも少なくありません。

劣化による雨漏りなどの被害は勿論、悪徳業者による詐欺被害に遭わないためにも、専門知識を持った信頼できる業者に定期的なメンテナンス依頼を行ってください。

棟板金のメンテナンスを検討する際には、本記事が少しでも参考になれば幸いです。


棟の修理・点検の事なら、屋根の専門家にお気軽にご相談を

どんな些細なご不安でもまずはご相談ください。

お問い合わせエリアに応じて、創業80年以上の実績と経験のある我々が対応させていただきます。

お問い合わせフォームまたは下記電話よりご連絡ください。

東京エリア:株式会社石川商店(03-3785-1616

神奈川エリア:株式会社いらか(0463-34-3501

山梨エリア:有限会社一ノ瀬瓦工業(0120-492-901

(上記エリア以外でも、対応可能な場合もあります)

対応が難しいエリアの場合は信頼できる全国の屋根屋さんを紹介させていただきます。

屋根のてっぺんリフォームとは

東京・神奈川・山梨の創業80年を超える老舗瓦屋3社による、屋根のてっぺんにある棟(むね)についての情報発信サイトです。

建物の中でも非常に重要な役割を持つ棟ですがその認知度は低く、気付いた時には取り返しのつかない事態になった家を瓦屋として多く見てきました。

また認知度の低さを悪用した悪徳業者も増えており、その被害は年々増加しています。

被害を未然に防ぐことが、老舗瓦屋としての使命と思い同じ志を持った3社共同で運営しております。