実は全然違う!瓦屋さんと板金屋さんの専門分野を解説

屋根の瓦屋さんと板金屋さん ブログ

建設業の中にはたくさんの業種があり、細分化するとキリがありません。

ただしこの記事を読んでいる方に覚えておいていただきたいことがひとつだけあります。

それは「瓦屋さん」と「板金屋さん」の違いです。

これらは共通して屋根の工事を執り行える業者ですが、何を専門としているかが全く異なります。

瓦屋さん

瓦屋根の棟

瓦屋さんとは、瓦屋根に関する工事を専門に行う業者および職人を指します。

「瓦師」や「葺き師」と呼ばれることもあります。

瓦師は瓦を作れて葺ける人、つまり製造出来て施工も出来る人を指します。

葺き師は瓦を葺く人、特に本葺きや桟瓦葺きを専門にしている人を指します。

何が違うの?と感じた方もいると思いますが、要するに専門性の違いで一般的にはなかなか使い分けることのない言葉です。

話が少しそれましたが、所謂日本風の瓦でできた屋根を見たことがあるでしょうか。

近年では減少傾向にありますが、今でも田舎に行くと見かけることの多い屋根です。

この瓦屋根はいくつもの瓦を積み重ねて固定しできている屋根ということもあり、専門知識のない業者には施工することができません。

知識の乏しい業者に依頼してしまうと、瓦が剝がれやすくなってしまったり内部に雨水が侵入してしまうことがあるのです。

瓦は耐久性に優れた建材として有名ですが、それではせっかくのメリットを存分に発揮できなくなってしまいます。

瓦屋根の施工や修繕は費用が高額になるのは、瓦は焼き物であるために手がかかること、そしてそれを葺くのに職人技が必要であることが主な原因です。

しかしながら、きちんと専門知識や経験の豊富な職人に施工してもらうことで非常に高い耐久性を発揮し、メンテナンス費用や修繕費用といったランニングコストを抑えられることも事実です。

板金屋さん

ガルバリウム鋼板

板金屋さんとは、板金工事を専門に行う業者および職人を指します。

昔は金属屋根といえば素材はトタンだったため、板金といえばは錆びやすい・劣化しやすいといったイメージが強かったものの、近年ではガルバリウム鋼板という耐久性の優れた金属製建材が普及したことにより、板金屋さんの施工範囲が広がりました。

金属屋根だけでなく、金属サイディングや金属製の雨樋、水切り板金など施工範囲に含まれます。

金属サイディングとは、金属の外壁材を張る工事のことです。

金属の外壁材も昔はブリキやトタンなどが主流でしたが、現在は屋根材同様ガルバリウム銅板が普及しています。

次に雨樋とは雨水を地上に排水するためので、金属でできた雨樋の施工工事が昔は板金工事の代名詞でした。

しかし近年は樹脂製品が主流となっているため、板金工事を行って雨樋の設置や修繕を行うことは減っています。

尚、雨樋とはなにかについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。

雨樋はなんのためにつけるのか!住宅における雨樋の役割や雨樋の構造を紹介
日本の一般住宅のほとんどに設置されている「雨樋(あまどい)」について紹介します。一度は目にしたことのある方が多いと思いますが、雨樋の持つ役割や構造をご存知の方は少ないかもしれません。家において雨樋は非常に重要な役割を持っているため、雨樋を設置する理由を理解して頂けたら幸いです。

最後に水切り板金とは、屋根で使用する屋根材とは別の補助部材のことです。

雨水が建物内部に浸入しないよう、壁と屋根の取合い部分に取り付けます。

このように、昔と比べて板金屋さんが専門的に扱う範囲は格段に広がりました。

まとめ

瓦屋さんも板金屋さんも屋根を施工・修繕できるという点では同じですが、実はまったく異なるものなのです。

瓦屋根も金属屋根もどちらも扱っている業者はありますし、非常に手先の器用な職人が在籍していてどちらも施工できるという可能性もあります。

しかし多くのケースにおいては、やはり専門業者に任せることが一番です。


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